住宅環境が睡眠に与える影響について
羽毛布団の購入をしたことがある方、もしくはこれから購入したいとお考えの方とお話をしている中で意外と見落とされていることが多いのが「住宅環境に合わせて羽毛布団を選ぶ」ということです。言われてみれば当たり前ですが見落としてしまいがちな住宅環境と睡眠の関係について解説させていただきます。
「一戸建」か「共同住宅」か
まず、皆様のお住まいは一戸建ですか?それともマンションやアパートなどの共同住宅のどちらでしょうか?
総務省統計局の調査によると昭和53年には住宅全体の内、65.1%を占めていた一戸建ですが平成20年には55.3%まで低下しています。逆に共同住宅は昭和53年の24.7%から平成20年には41.7%まで上昇しており、現在も上昇を続けているそうです。
出典:総務省統計局「平成20年住宅・土地統計調査」を元に作成
それぞれの「気密性」と「断熱性」の違いについて
気密性とは隙間を減らしてどれだけ外気の侵入を防ぐことができる、密閉性の高さを示す言葉です。
一戸建と共同住宅の気密性を比べた場合、一般的には共同住宅の方が密閉性が高くなる傾向があります。マンションは鉄筋コンクリートで囲まれており、一戸建に比べて隙間が少ないためです。
また断熱性(外気温の影響を遮断する性能)も同様に共同住宅の方が高い傾向にあります。マンションは上下左右が他のお部屋に囲まれており外気に接する面積が少ないのが特徴です。一戸建の高断熱化も進んでいるようですが一般的には一戸建の方が外気の影響を受けやすい傾向があります。
日本の寝室の平均室温は14℃
全国の就寝中の寝室の平均温度は約14.0℃と言われています。14℃以上だった住宅の内訳を見ると共同住宅が70%と非常に高い割合を示しており、マンション等の共同住宅の方が冬でも室温を保ちやすい傾向にあることが分かります。
- 共同住宅70%
- 一戸建 30%
WHO(世界保健機関)では室温18℃以上を推奨しています
部屋の温度が低いと年齢に関係なく血圧の上昇や、睡眠の質の低下など様々な悪影響が起こります。冬の室温は18℃以上がWHO(世界保健期間)また、厚生労働省からも案内されています。
住宅環境を考慮して布団を決めることが大切です
就寝中に寝苦しくなって目が覚めたり、寒さで目が覚めるといったことが日常的に続いている場合は室温や体温と羽毛布団のボリュームが合ってないことが考えられます。暑いと感じる場合はもう少し薄手のものを、寒いと感じる場合は厚手のものをお選びいただくと改善されるかもしれません。
実際に選ぶときのポイントについて
まずは自分のタイプを知ろう
- 暑がりな方
- とにかく軽い掛け心地がお好きという方
- 暑がりでも寒がりでもない方
- ほどほどの重さが良いという方
- 寒がりな方
- ある程度の重さがないと物足りないという方
タイプ・住居・就寝環境別のおすすめ羽毛布団(詰め物量)
一戸建(暖房あり) | 一戸建(暖房なし) | 共同住宅(暖房あり) | 共同住宅(暖房なし) | |
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合掛け布団 (0.6 ~ 0.8kg) |
羽毛布団 (1.0 ~ 1.1kg) |
合掛け布団 (0.5 ~ 0.7kg) |
羽毛布団 (0.8 ~ 1.0kg) |
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合掛け布団 (0.6 ~ 0.8kg) |
羽毛布団 (1.0 ~ 1.1kg) |
合掛け布団 (0.5 ~ 0.7kg) |
羽毛布団 (0.8 ~ 1.0kg) |
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羽毛布団 (1.1 ~ 1.2kg) |
羽毛布団:2層キルト (1.2kg ~ ) |
羽毛布団 (1.0 ~ 1.1kg) |
羽毛布団:2層キルト (1.2kg) |
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それぞれのタイプ別おすすめ
暑がりな方や、軽い掛け心地がお好きな方にはボリュームを抑えた羽毛布団(羽毛:1.0kg)などをお選びいただくようおすすめしております。もし就寝中も暖房を使われている場合やマンションなどの室温が高いお部屋でお休みの場合は、更に薄手の合掛け布団(羽毛:0.8kg)などもご検討いただいてもいいと思います。
暑がりでも寒がりでもない方、ほどほどの重さがいいという方にはベーシックな羽毛布団(羽毛:1.1~1.2kg)をおすすめさせていただきます。暖房が苦手な方や、一戸建で寝室の気温が下がりやすいという環境でしたら毛布やインナーケットなどをご検討ください。逆に暖房は必ず使用されていたり、マンションなどで室温が下がりにくい環境の方にはボリュームを抑えた1.0kgタイプの羽毛布団でも十分暖かくお過ごしいただける場合もございます。
寒がりな方や、ある程度の重さが欲しいという方には2層キルトの羽毛布団や増量タイプの羽毛布団(羽毛:1.3kg以上)をおすすめしております。それでも寒さを感じるという場合は暖房をつけたり、雨戸を閉めるなどして外気が入ってくるのを防ぐのも効果的です。暑くなりすぎると睡眠の質も下がってしまいますので、インナーケットなどで調節することもお試しいただくことをおすすめ致します。
布団選びに失敗したくない…という方には
どれを選べばいいか分からないという方には2枚合わせ羽毛布団をおすすめしております。
2枚合わせ羽毛布団は春~夏に使える薄手のダウンケットと、秋~冬に使える合掛け布団がセットになっています。合掛け布団だけでは寒さが厳しいという場合は、2枚を重ね合わせることで厚手の羽毛布団と変わらない保温性を発揮します。オールシーズンご利用いただけるのが特徴です。
少し重量があるので軽めの掛け心地がお好きな方にはあまりおすすめできないのですが、それ以外の方にとってはとても便利な羽毛布団です。収納スペースを抑えられることもあって当店でも人気があります。